AirCurve 10 CS-A
レスメドAirCurve 10 CS-A /レスメドAirCurve 10 CS-A TJは、医療施設および在宅において、自発呼吸があり体重が30kg を上回る患者の呼吸補助を意図しています*。
分時換気量
- AirCurve 10 CS-A のアルゴリズムでは、呼吸に関する各種のパラメーター(頻度、呼吸の波形、1回換気量)をコンマ数秒単位で取得し、その3分間の移動平均値を計算します。これが、患者さんの分時換気量の数値となります。
- 分時換気量の目標値は、過換気を防ぐため、患者さんの直近の平均分時換気量の90パーセントに設定されます。
- AirCurve 10 CS-A は、患者さんの現在の分時換気量を目標分時換気量と比較し、分時換気量の変化があれば迅速かつ正確に対応します。
- 圧力サポートは、分時換気量が目標値を下回ると増加し、分時換気量が目標値を超えると、医師が設定した最小レベルまで低下します。
呼吸相マッピング
AirCurve 10 CS-Aは、呼吸1回あたり13のポイントにおいて分析を実施し、患者さんの呼吸パターンをより正確にモニタリングしたうえで対応を調整するので、患者さんが治療を快適に進めていくことができます。
- 呼吸相マッピングのアルゴリズムは分解能が高く(1呼吸あたり13のポイント)、呼吸数と呼吸パターンに応じた分時換気量の変動をより正確にモニタリングできます。
- AirCurve 10 CS-Aアルゴリズムは、患者さんのニーズにより正確かつ迅速に適応します。
- 患者さん自身の呼吸パターンと効果的に同期することにより、快適な治療の実現に寄与します。
- AirCurve 10 CS-Aは、その患者さん独自の呼吸パターンを継続的に学習します。
- Easy-Breathe技術により自然な呼吸の波形を模倣し、患者さんの自発呼吸と同期した圧力サポートをお届けします。より快適な治療が可能になるので、治療に対する患者さんの抵抗感を軽減する効果が期待できます。
- 目標とする圧力を達成できるよう、圧力サポートは患者さんの自発呼吸と同期し、分時換気量に応じて調節されます。より快適な治療が可能になるので、治療に対する患者さんの抵抗感を軽減する効果が期待できます。
ASVモード/ASVAutoモード
AirCurve™ 10 CS-Aには、ASVとASVAutoの2つのモードがあります。どちらも上気道を安定させ、一定の呼気圧力を提供することにより、より効果的な治療を実現します。
- ASVモード:呼気気道陽圧(EPAP 圧)が固定であり、閉塞性イベントの解消にはマニュアル調整が可能です。
- ASVAutoモード:ASV モードの機能に加えて、ASVAuto モードでは、上気道閉塞の予兆(無呼吸、フローリミテーション、いびき)に応じて、呼気圧力が自動調整され、上気道の開存性維持のために必要となる圧力(EPAP 圧)が供給されます。
AirCurve 10 CS-Aは、以下の機能により患者さんの呼吸の安定に寄与します。
可変の吸気圧力サポート
一定で調整可能な呼気気道陽圧(EPAP)
患者さんの呼吸と同期する呼吸補助
参考資料
*一般社団法人日本循環器学会、一般社団法人日本心不全学会による「ASV適正使用に関するステートメントの第2報」において、以下の報告があります。
SERVE-HF試験の被験者と同じ状態の患者(中枢型優位の睡眠時無呼吸を伴い安定状態にある左室収縮機能低下[左室駆出率≦45%]に基づく心不全患者)へのASV:
これらの患者に対するASVの導入・継続は禁忌ではないが、慎重を期する必要がある
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SERVE-HF試験の被験者と同じ状態の患者(中枢型優位の睡眠時無呼吸を伴い安定状態にある左室収縮機能低下[左室駆出率≦45%]に基づく心不全患者)へのASV:
これらの患者に対するASVの導入・継続は禁忌ではないが、慎重を期する必要がある -
上記1)に該当しないが睡眠時無呼吸を有する心不全患者(閉塞型優位の睡眠時無呼吸を伴う心不全患者、睡眠時無呼吸を有する左室収縮能の保持された心不全患者[LVEF>45%]など)へのASV:
現在のところ、これらの患者へのASVの導入・継続を制限する理由はない。ただし安全性を考慮して、導入・継続後の経過を慎重に観察する必要がある。 -
睡眠時無呼吸の有無と関係なく高度のうっ血に対してASVが使用され奏効した心不全患者へのASV:
心不全による入院中に、通常の内科治療を行っても高度のうっ血があるため睡眠時無呼吸の有無と関係なくASVが使用され、奏功した心不全患者のうち、ASVの中止により心不全の悪化が予想される患者では、ASVを継続使用してもよい。ただし、経過中、臨床的に心不全が安定化していると判断された時点で、またはASV導入後6ヶ月が経過した時点で必ずASVからの離脱やASV以外の治療へ変更可能か再検討する必要がある。